Shimano Di2保証交換の裏側。
ショップで購入する価値は、”購入後”にこそ現れます。
今回は、ロードバイクのShimano Di2に関する保証対応をご紹介します。

お預かりした車体は、走行中にフロント変速のみ操作できなくなるという症状が発生。
まずはE-TUBE PROJECTを使用して各部を診断し、不具合箇所を特定。
原因は**左STIレバー(ST-R8170-L)と判断し、メーカー保証申請を行いました。
無事に保証が認められ、新品へ交換となりました。
保証交換は「部品交換」だけでは終わりません。
「新品のSTIレバーが届いたので交換して終了」
実際はそう簡単ではありません。


STIレバーを交換するには、ブレーキホースを取り外す必要があります。
そのため、
・ブレーキホース脱着
・オリーブ・インサート交換
・ブレーキオイル交換
・ブリーディング作業
・Di2ペアリング
・E-TUBEによる診断
・変速調整
ここまで行って初めて、お客様へ安心してお返しできる状態になります。
実は、メーカー保証では対応されないものがあります。

今回保証対象となったのは、
STIレバー本体のみ。
一方で、交換作業に伴って発生するものは、基本的にメーカー保証の対象外です。
例えば…
- STIレバー交換工賃
- ブレーキブリーディング工賃
- ブレーキオイル
- オリーブ・インサート
- ブレーキホース(長さが足りなくなった場合)
- バーテープ(再利用できない場合)
- バーテープ交換工賃
こうした費用は、メーカー保証とは別に発生する可能性があります。
保証=すべて無料、というわけではありません。
CRAFTオーナー様へのサポート

今回の車体はCRAFTでご購入いただいたオーナー様の一台でした。
そのため、
今回必要となった
・ブレーキオイル代
・ブリーディング作業工賃
については、CRAFTのアフターサービスとして無償対応させていただきました。
「メーカー保証」と「ショップサポート」は、それぞれ役割が異なります。
だからこそ、購入後も安心して乗り続けていただけるような環境づくりを大切にしています。
保証は「購入履歴」も重要です。

ここで、もう一つ実際にあった事例をご紹介します。
以前、新品のXTRブレーキキャリパーをお持ち込みいただいた際、取付作業中に初期不良が見つかりました。
しかし、その製品は他店で購入されたもので、購入時の領収書など購入履歴が確認できない状態でした。
ショップとしても、お客様にも実際に不具合を確認していただき、初期不良と判断できる状態でしたが、メーカー保証を進めるために必要な購入履歴を証明できず、保証対応を受けることができませんでした。
結果として、お客様には同じ製品を改めてご購入いただくという、非常に残念な結果となってしまいました。
もちろん、このケースではお客様にも実際に不具合をご確認いただけたため、ご理解いただくことができました。
しかし、もしショップだけが「初期不良」と判断し、お客様が納得できない状況だった場合は、さらに難しい問題へ発展する可能性もあります。
だからこそ、CRAFTではルールを設けています。
このような経験から、
CRAFTでは基本的に、
購入履歴が確認できない新品部品のお持ち込み取付はお受けしておりません。
これは、お客様を疑うためではありません。
万が一初期不良や保証案件が発生した際、
誰も困らない状態を作るためのルールです。
「どこで買うか」は、「その後」を選ぶことでもあります。

ロードバイクやマウンテンバイクは、
購入して終わりではありません。
定期点検。
メンテナンス。
修理。
そして、万が一の保証対応。
購入後に初めて分かるショップの役割があります。
CRAFTでは、自転車を販売するだけでなく、
“安心して乗り続けられる一台”
をお届けすることを大切にしています。
何かあった時に、
「まずCRAFTへ相談してみよう。」
そう思っていただけるショップであり続けたいと思っています。

